少年野球のバッティングに使うバットは、素材や長さ、重さ、バランスなどを使う子供の身長や体重、筋力などを考慮して選ぶことが大切です。
野球の打撃の基礎を習得する少年野球では、まずは、子供がバットでボールを打つ楽しさを感じることが大切で、その後、正しいバッティングフォームを習得するための練習のために適切なバットを選びます。
正しいバッティングフォームを習得するために利用するバットとして、最近では、木製バットではなく、竹バットが注目を集めています。
少年野球の打撃練習に竹バットを使う理由や、メリットなどを紹介します。
少年野球の打撃練習に竹バットが注目される理由は?
硬式ボールを使用する高校野球や大学野球、そしてプロ野球では木製バットが使われ、少年野球で使用される金属バットとは芯の広さに違いがあります。
一般的には、木製バットよりも金属バットの方が芯が広く、スイートスポットと呼ばれる範囲も広く取られているため、軟式ボールでの少年野球では、極端に言えば、バットに当てさえすれば、ボールを打つことができます。
筋肉や骨格が成長過程にあり、少年野球をはじめたばかりの低学年の子供たちが、バッティングの面白さを感じるには使いやすい金属バットですが、本格的なバッティング練習をするためのフォーム固めや硬式野球に転向を考える選手にとっては、バットの違いは大きな問題となります。
竹板を貼り合わせた角材から削り出した竹バットは、木製バットに似た芯の構造を持ち、ボールを芯で捉えられないと振動が感じられ、ボテボテのゴロの打球しか打てません。
そこで、小学生にとっては重い木製バットと金属バットの中間的な存在ともいえる竹バットに注目が集まり、本来のバッティングフォームを身につけるための練習に利用されています。
少年野球の打撃練習での竹バットの利用方法には?
少年野球の打撃練習での竹バットの利用方法には、バッティングフォームを固めるための素振りをはじめ、ティーバッティング、トスバッティングなどが挙げられます。
竹バットでのバッティングでは、スイングで本来必要な手首の返しやフォロースルーといった正しいバッティングフォームが必要です。
少年野球以降の野球への参加を考慮すれば、順応性が高い少年野球に参加する子供たちにとって、早めに竹バットでの練習を経験させておくことは、金属バットを併用したとしても、中学や高校での野球での硬式ボールへの転向もスムーズにできます。
しかも、バッティングの基本であるボールをバットの芯でとらえる感覚を実感できる最大のメリットが得られます。
竹バットでの打撃練習でボールを芯でとらえる?
竹バットでの打撃練習は、金属バットとは違い、確実にボールをバットの芯でとらえないと手が痺れるような衝撃を感じ、バットをうまく振り抜くことも難しくなります。
そのため、ボールをバットの芯でとらえるというバッティングの基本を身につける少年野球の練習には、金属バットよりも竹バットが向いているとする指導者が増えています。
手首の返しが十分にできない少年野球の子供達でも、金属バットは反発力がカバーしてくれますが、竹バットではその点が期待できず、正しいバッティングフォームを身につける必要があります。
順応性が高い少年野球の子供が、中学や高校、あるいは社会人やプロ野球といった将来まで続く野球との関わりには、竹バットでの打撃練習は効果的です。