まだ厳しくされることに慣れていない低学年のうちから毅然とした態度で接することは、少年野球の指導者が最も大切にしておきたいポイントです。
初心者だからという理由で甘やかしていると、チーム全体の規律が乱れてしまいます。
これは、練習や試合を通じて成長できる道を閉ざしていることと同じです。
心を鬼にして厳しくすることが少年野球の指導者には求められるので、低学年であろうとも特別扱いしないようにするべきです。
もしも少年野球の指導者が低学年にだけ優しく接していると、将来的なチームメンバーの数が激減してしまいかねません。
遅かれ早かれ厳しくコーチングしなければならなくなる時期が訪れますから、徐々に口調などを変化させようなどとは考えないことが大切です。
たとえば、失敗しても褒められ続けた低学年は急に厳しくされると怖気づきます。
その結果として練習そのものに恐怖心を抱くようになり、やがてはチームの一員として野球を楽しみたくなくなる可能性が否定できません。
そうなると他のメンバーの間には動揺が広がりますから、少年野球の指導者としての資質を問われる事態に発展します。
初めから厳しくしてさえいれば、少なくとも急にチームを抜ける子どもは少なくなります。
大人から上下関係を守ることを強制されているに過ぎない子どもたちは、特定のチームメイトだけが優しくされているとストレスが溜まります。
高学年は毎日のように叱られている一方で、技術的に未熟なメンバーばかりが優遇されているように見えるからです。
この感情が発散されないまま活動を続けていれば、父兄たちの目の届かない場所で練習をボイコットする作戦を練り始めるかもしれません。
上の立場のメンバーが規律を乱せば、低学年の子どもたちも好き勝手やっても良いのだと勘違いする可能性があります。
ボイコットの味をしめた子どもたちは、成長してからも同様のことに手を染めかねません。
厳しくし過ぎることはいただけませんが、優しいだけの指導も大きな問題があるというわけです。
最近の子どもたちは打たれ弱いなどと言われていますが、それは厳しくされた経験が不足しているからです。
低学年のころから毅然とした態度で大人が接してあげれば、将来的に感謝される確率は高まります。
打たれ強い社会人は、どの分野においても大成しやすいからです。
活動している最中には疎まれるかもしれませんが、全ては子どもたちのために行うことなのです。