今回、紹介する守備における特殊な形のフォーメーションは本当に特殊な形で少年野球ではあまり使う機会のないものだと思います。
少年野球では、普通のフォーメーションで十分であるということは覚えておきましょう。
なので指導者の方々には、そういったフォーメーションもあるんだという視点で読んでいただければと思います。
対強打者のフォーメーション
昔、一本足打法という特殊な打ち方で世界のホームラン王と呼ばれるほどの打者だった王貞治氏はその特殊な打法が故の特性というのでしょうか、流し打ちがほとんど出来ませんでした。
王氏の打球はほとんどがライト方向へしか飛ばなかったのです。
そのため、そこに目をつけた広島カープの白石監督が1964年に考案したのが王シフトです。
ファーストは、一塁線のライン際へ。
セカンドは、よりファースト寄りに立ち少し下がります。
ショートは、セカンドベースの真後ろへ行き、サードはショートのポジションに入ります。
この時、サードのポジションはガラ空きになりますが、そもそもそちらにはボールが飛んでこないのであまり関係ありません。
外野手では、ライトがよりライン際に寄ります。
センターは、右中間の深い位置へ。
レフトがセンターのポジションに入ります。
これで王シフトが完成します。
図にしてみるとどれほど守備が右に偏っているかが一目瞭然です。
プルヒッターに対してのみ通用するシフトなので、滅多に使用されることはありませんが頭の片隅にでも入れていただければと思います。
内野手が5人に!?絶体絶命を脱する守備シフト
このシフトは、センターがセカンドベースの少し横にポジションをとるため、内野が5人になります。
使用するのは、絶体絶命のピンチの時だけです。
最終回ここで1点でも取られたら負けるという場面、ランナーが3塁にいる時です。
センターが前に出てくることでセンター前ヒットを防ぐことができるので、それだけでヒットゾーンをかなり制限することができます。
その時、レフトとライトは普段のポジションよりもセンター寄りにポジションをとり、外野の広い範囲をカバーします。
その他の内野手は可能な限り、前進守備を敷きます。
スクイズにも普通のゴロにも対応出来て、なおかつホームで絶対にアウトにできる距離です。
このシフトは、もしかしたら使う機会があるかもしれませんので覚えておくといいでしょう。
まとめ
野球の守備のフォーメーションは、これじゃないとダメというものはないので自分で新しいものを開発してみてもいいかもしれませんね。
しかし、それはあくまで相手打者のデータなどがあるという前提ですので気をつけましょう。