少年野球の指導者や監督になるためには、特別な資格や免許を必要としないため、野球経験者でなくても、依頼があれば少年野球チームのコーチにはなれます。
少年野球チームが乱立していた昭和40年代や50年代には、近所のおじさんたちが大した知識もなく、バテるから水分補給もさせず、気合と根性という練習方法は、今では適切な水分補給をしながら、スポーツ科学に基づいた練習方法が取り入れられています。
野球の知識や経験をもつ人が、成人に対して行うような教え方では、成長過程にある少年野球の適切な指導とはいえず、子供の集中力や理解力に応じた指導が必要です。
少年野球の指導者が、どんなことに気を付け、どんな教え方をすべきか紹介します。
少年野球の指導者に求められる教え方とは?
少年野球の指導者に限らず、どの年代の選手を指導する場合にも、選手たちの技術はもちろん、表情や行動、会話など、選手たちを良く観察して状態を把握したうえで、指導に当たることが最も大切です。
成長過程にある少年野球の子供達は、骨格や筋肉も成熟していないため、ボールの投げすぎ、バットの振りすぎ、過酷な筋トレや走り込みなど、単調で過ぎた練習メニューは避けるべきです。
昔は、水を飲むとバテるとか、肩を冷やすからプールは禁止とか、今では笑い話のような情報が常識とされていました。
今の少年野球の指導者には、常に新しい練習方法を取り入れる姿勢が求められ、子供の集中力の短さや理解力に合わせた教え方の工夫も求められます。
つまり、昔のような気合いや根性での単調な教え方ではなく、ゲーム性を取り入れるなど目先を変えた練習方法を複数準備し、短時間で切り替えるなどの取り組みが必要です。
少年野球の指導者がやってはいけない教え方には?
少年野球の指導者が、選手たちの問題を指摘して解決策を口頭で示す教え方は、その言葉の使い方によっては改善が期待できません。
少年野球に参加している学年によって、子供の理解力には違いがあり、論理的に正しくても、言葉で表現された指摘内容が理解できず、問題点が解決されず、次の日には忘れているなんてことはよくあることです。
指導者は、子供のそうした特徴を踏まえたうえで、イライラせず、同じことを何度も繰り返し伝え、時には手取り足取り教えることも必要で、反復練習させることが必要です。
少年野球の指導者は、前述した子供の集中力や理解力の特性を見極めず、イライラして感情的に論理的な言葉で追い込むような教え方は厳禁です。
まとめ
少年野球の指導者は、練習に参加する子供たちをよく観察し、野球の技術的な面はもちろん、心理状態も把握したうえで、指導にあたるべきです。
小学生の年齢によっても違う集中力の継続時間や理解力、体格や体調などにも考慮しながら、昔ながらの気合いや根性論に基づく練習方法での教え方でなく、スポーツ科学に基づいた合理的な練習方法を取り入れるようにします。
心身ともに成長過程にある少年野球の選手たちの失敗にイライラすることなく、根気よく反復練習に付き合う辛抱強さが指導者には求められ、選手ごとに違う教え方を模索することが大切です。