甲子園での高校野球やプロ野球のテレビ中継で、最も画面に映し出されるピッチャーは、練習においても野手とは別メニューで行われる特別なポジションです。
野球に憧れを抱いて少年野球のチームに入る子供たちにとって、ピッチャーは人気のポジションで、起用を決める監督や指導者にとっても、それなりの判断基準が必要です。
少年野球をはじめとした学生野球では、試合の勝敗を左右すると言われるピッチャーというポジションの中でも、各チームの「エース」には試合での勝敗が託され、野球の技術面はもちろん、チーム内での信頼や人間性も問われます。
少年野球のチームで「エース」になるための条件や資質、監督や指導者が素質を見抜くポイントなどを紹介します。
少年野球チームでのエースの条件とは?
野球チームでのピッチャーといえば、速いボールを投げられる選手といったイメージがありますが、体格や筋肉が成長過程にある小学生で構成される少年野球では、球速よりもコントロールの良さが重視されるべきです。
少年野球のピッチャーというポジションを獲得するには、ストライクが安定して投げられることが必須です。
少年野球では打席に立つ相手も小学生で、悪球でも手を出してくれることも多いのですが、それに期待した投球でストライクを狙うピッチャーでは、試合を組み立てられません。
また、マウンド上で一人バッターと対峙するピッチャーには、周囲のバックアップがあるとはいえ、ピンチとなっても自力で乗り越えようとする精神力が求められます。
つまり、少年野球の「エース」ピッチャーの条件には、ストライクになるボールを安定して投げられる技術を持ち、ピンチとなっても周りのせいにしない精神力を兼ね備え、試合に勝てるという三つが挙げられます。
少年野球のエースとなる選手の素質を見抜くには?
少年野球に参加する年代の子供の運動神経の良さや素質は、キャッチボールをしただけでも感じられますが、客観的な判断のためには、いくつかの条件が挙げられます。
ピッチャーの素質には、瞬発力、持久力、遠投の三つの能力が優れていることが条件に挙げられます。
ピッチングに求められる瞬発力は、短距離走で、9回の守備で打者に対峙して投げ続ける持久力は、マラソンなどの長距離走で、肩の強さは何も指導しない状態で遠投をさせることで判断する材料が得られます。
ピッチャーを希望する選手の中から、エースとなる条件を備えた素質を見極めたら、指導者は、その後の野球人生を考慮しながら育てることが大切です。
成長過程にある少年野球のエースに、体の状態を無視した投げ方を指導することは、怪我の元にもなるため、絶対に適切な指導を行います。
少年野球のエースに求められる資質
少年野球でのエースは、試合の勝敗を左右すると言われるほど、技量も精神的にもチームの柱となる選手といえます。
成長過程にある少年野球のエースには、速いボールを投げることよりも、ストライクゾーンに安定して投げられ、精神的な強さを持っていることが必要です。
少年野球の指導者は、ピッチャーを希望する選手の中から、短距離走や長距離走が速く、遠投ができるといった条件にあった素質を見極めて、適切に育てることが重要です。